チャイアーキ一級建築士事務所 建築家 安井裕之 
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● 宮ノ町の記憶

●島根県出雲市平田町に建つ、住宅の改修リフォーム
●約築150年 木造2階建て
●クラフト作家でもあるご主人の要望で、ギャラリースペースとしても活用できるよう求められた。
●通り土間を復活させて、どこからでも上がれる楽しさを作り出した。
●既存のどれを残し、現在の材料をどう組み合せるかを、模型や現場にて検討し続けた。


(下記は入賞作品集より抜粋)

 改修リフォームは、新築と違い制約があり、骨格も決まっている事が多い。
そのため自由度は低いと思う。ただ、その縛りが余計な事を考えず、素直に現
実と向き合い、自ずと答えを導いてくれるような気がする。ただし、その答え
が導きされるまでは苦しい。何か一つ導きだされると、あとは嘘のようにスム
ーズに流れ出す。この計画では坪庭を囲う回廊がそうだったように思う。
 約150年前に建てられたこの住宅は、代々引き継がれ、祖父から孫(建築主)
へと譲渡された。内部の天井材や梁、土壁は当時のままで、その静かな力強さ
に魅力を感じた。どのようにそれらを主役として残し、現在の住まい方や素材
との組合せて作り出していくのかを常に考えていたと思う。現場でその空気感
と向き合い、模型を片手に見比べながら常に客観的でいようと努めた。そのた
め計画にない変更をその都度した。
 この建築は、建築主の強い願いと、一日中現場で管理をしてくれた現場監督
と、尽力してくれた職人たち、客観的に指摘をしてくれる仲間の支えで完成し
たと思っている。



○施工:株式会社 内藤組 松江営業所(現場監督:温湯 昌之)
○第20回ぐっとずっと。エネルギア住宅作品コンテスト リフォーム住宅部門 最優秀賞受賞  (Click!) 
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【依頼主様からのコメント】

 築100年以上が経過し、建物自体がゆがんだり、基礎が泥で大変湿気の多い家でした。
何年間か空き家になっており、手放すことも考えましたが自分の生まれ育った家であり、
建物全部に愛着がありました。
 それを、建築家の安井さんは最初から十分に理解しておられ、また、この家のもつ自分
の知らなかった魅力をさらに引き出して頂き、今回の仕事をされました。
 その結果、生活に必要な場所であるトイレ水周りなどはもちろん、居心地のよい空間が
さらによくなりました。中庭を囲む回廊、二階の客間、土間、足し算で豪華にしたのでは
なく、先人の方が人が住むために作った家に、戻していただいた印象です。なぜ壁には土
壁を使ったのか、なぜ中庭という空白の空間(もう一つ部屋が作れるだけのスペース)が
あるのか、土間をつくったのか。一つひとつ、吟味して仕事をなされ、完成に至りました。

 建物の構造は古く、夏冬、気温の寒暖ですぐに建具の開け閉めの調子が変わったり、カ
ビが吹いたりし、一見不便そうにみえますが、その時々に家に手入れをすると自分も勉強
になりますし、家と一緒に成長している感じです。何年後かに、また関係者の方とここに
集まり話をするのが夢でもあります。